いぬがぬるぬるいぬるぬる

イヌチャンとネコチャンとニンゲンチャンの生存報告。生きてるよ!

探検をしたい人の真似をして探検をしよう

ツイッターランドに生息する河合俊夫さんのお店はどこにあるんかな。明石だっけ?いや、違うな。それは明石の蛸を食べたいから出てきた地名だ。絵も売ってるんやったら私が欲しいから。別荘に飾る絵を手に入れよう。今まで行ったお店のように壁にたくさんの絵を飾りたい。

 

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竹中大工道具館周辺で手に入れた色鮮やかで、単色ではない落ち葉。これも壁に飾りたい。

 

よく見てみるとカメラも置いている。フィルムカメラだ。ツイッターランドにはいまだにフィルムカメラを使っている人間がいて、常々私も使いたいと思っている。読んでいると唐突に地名が出てくる。西宮だ。よし、探しに行こう。いや待て、どこにあるかもわからんのに西宮歩き回るのは…あそこは死ぬほど広いぞ……?いやでもおもしろいやんけぇ。河井敏夫なる人物も、常々探検が大好きで道具屋をやっているという男性だ。

 

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神戸市中央区にあるじゃマイカーナという料理屋さんの、かなりおいしかったアキーという果物と白身魚の蒸し料理。マジでうまい。今のうちに行かないとパーティが始まって混むってさ。

 

ご本人は自分の店も西宮も薄暗い薄暗い古臭い老人ばかりというが、よそもんの私からしたらかなり綺麗に見えるのだ。何がどう古臭いんだ?確かに老人ぽい人が多い気もするが、でもそれはどこでもそうだからなぁ。若い人も確かにいるが、でも腰の曲がった老人も多い。見た目若そうに見えるが、多分六十台か七十台なのではないかという人も普通にいる。わざわざ若作りをしなくても、十年二十年若く見えそうな人がいる。そして軒の低い一軒家は多いかもわからない。でもそれは奈良でもそうだからなぁ。

 

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変な写真を撮っていても気になさらないでください。いつもこんな感じだから。突然しゃがみ込んで撮るから。

 

世代交代かわからないが、十五年前にあった私が好きだと口走ったらしい一軒家も低層マンションになった。でもなんだか人が住んでいるのかようわからん平屋や、増築したっぽい新旧ごちゃまぜな家もあれば、改装も何もしていないおんぼろな外見の造園屋もよく見かける。テレビの劇的ビフォアアフターに出てきそうなおんぼろな外見の家も案外ある。

 

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おんぼろな階段の写真がないので、おんぼろそうに見える階段で済ます。探すのが面倒くさいんや。

 

神戸のとある絨毯屋さんなんかをうろついていると、一見普通の足の悪いおばあさんが店員さんと話している。「悪いわねぇ。使用人みたいなことさせちゃって」「(老女を支えながら椅子に座らせ)いえいえ」という会話をしている中、私は羊毛で紡いだ糸で作った絨毯を吟味する。母がシルクもあるというので見に行くが、入口から首を突き出して一通り眺めたらもういい。即引き返してキリムを眺める。私は羊毛が好きで、羊毛で作った絨毯に強い興味があるのだ。

 

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こんな感じの、寒色の所々に暖色が混じっている、色が均一ではない色合いが私は大好きだ。

 

会話が続いている老女と店員さんが、「絨毯を買っても置くところがないのよねぇ」と言っているので、思わずキリムを眺めながら会話に割り込む。「(置くとこないなら何でここに来た?と思いながら)それじゃあ遊牧民みたいに壁に飾るとかどうですか?」というと、その足の悪い老女は「私もそうしたいんだけどねぇ、ほら私義理の姉と住んでいてね、その姉が壁に自分の描いた油絵を飾っているのよぉ」と言う。思わず「(なんじゃそりゃ、義理の姉が描いた絵?重苦しいわ)そりゃ邪魔だ、捨てちゃえば?」と言ったら、「私もそうしたいのだけれども、でもまだ生きているからできないのよぉ」と元気でお上品な声のお返事が返ってくる。

 

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今日のお昼に行ったジャマイカーナの液面に飾られていたこの絵も非常によかった。次行ったらよく見せてもらおう。

 

「(なぁんだ、まだ生きてるのか)そりゃできませんねぇ」「そうなのよぉ」という会話でいったん終了し、私はキリムの絨毯を眺めだす。老女は再び絨毯屋さんの店員さんと話し出すが、もう気にならない。私は私の小さな絨毯を選ぶ。私のお宝だ。